ジャカードとは・・・?
ジャカード機を使用して制作された生地素材のことを言います。
1801年、フランス人のジョセフ・マリー・ジャカール(Joseph-Marie Jacquard)に発明されたその機械の仕組みは、パンチカード(紋紙)と呼ばれる厚手の紙を使い、空けられた穴の有無でタテ糸/ヨコ糸の表に出る糸を制御する、複雑かつ様々な"ジャカード柄”を表現させるものです。
かつての日本では錦や綾織などの複雑な紋織物を作る際、やぐらの上に紋引き手が座り、タテ糸を上下させながら人も時間もかかる手作業を行っていました。
明治時代初めにこのジャカード機が日本に導入され、効率化かつ短納期化されただけでなく、操作のパターンが比較的簡単になったことで、より立体的で複雑な柄をつくることができるようになりました。
そうした立体的な柄から装飾的な模様までを機械的に生み出すその原理は、後の時代に登場するコンピュータの原理と同じものと言われます。
反対に近年では、紋紙の代わりにフロッピーディスクやUSBメモリを使用したジャカード機のコンピュータ化が進み、市場のニーズや面白いものづくりにより応える形で、新たに当社も保有するこのコンピュータ・ジャカード機が現代のアパレル業界を支えています。